5人いる!

5人がそれぞれに好き勝手にやるブログです。

虫の生活、虫の一生

お題「今日のおやつ」

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ロシアの作家にペレーヴィンという人がいて、まぁまだ2冊くらいしか読んでないのであんまり作家の総評みたいなことをすべきではないんだけども、『恐怖の兜』と『宇宙飛行士オモン・ラー』を読む限りでは、純文学の人、幻想を書くことで幻想を打ち破ろうとする人、という印象の人。どっちも誰にも勧められる作品という訳ではないけど、人の創造の力・想像の力を信じられるグッドな小説だと思うのです。不条理感を浴びせられることで、良い匂いのする液体を浴びせられて恍惚に打ち震える様な性癖の人間は是非読んで欲しい。

 

自転車に乗ってる時に、気持ちが昂って来て、大口を開けて歌い出すなどありませんか?私はあります。そうすると、周囲の人の迷惑が、とか考えなければそれはただただ気持ちの良い行為なのだけど、夏口・秋口など蚊柱・雲霞の羽虫群などを見かけることはありませんか?私はあります。の中に突っ込んで行く、という、人間側・虫側どちらにも何の益も無い展開に陥ることが多々あります。

 

で、分かんない、数は数えたことがないのですが、度々羽虫を喰う・吞み込む・食い殺しているんではないかと思うのですよ。あっ、今口の中に入ったかもしんない、と思ってベェーッベェーッと吐き出そうとしてみるけど出て来た試しが無い。俺は虫を喰うておるのか、空を喰うておるのか。

 

輪廻転生があるとして、俺が虫になったとして、巨大な怪奇な生物が向こうから迫って来る、避けられぬ、気付いたら世界が壁に囲まれている、あっココは巨大な怪奇な生物の肉の内側なのではないか、あっ俺は、俺の人生もとい虫生はここで終わるのか、こんなにあっけなく一生は終わってしまうのか、来世はもっと鮮烈な、嬉しい、一生を送りたい。なんて思いながら溶かされて死んで行くのは非常にイヤだな、って思うのです。

 

でも、もし俺がカナブンの様な殻の固い輩だったなら、巨大な怪奇な生物が向こうから迫って来る、避けられぬ、ええいそれなら行ってしまえ、行っけえええ俺、向かって来るヤツのスピードと、俺のスピードを合わせれば行けるんではないか、突き破れ、壁を、俺の全身全霊をかけて、物凄いスピードで正面からぶつかっていく巨大な生物と俺、俺たちの明日はどっちだ

てなことを思いながらぶつかって行くのかな、と思いました。

 

あっ、ペレーヴィンの『虫の生活』は読んだことが無いのですが、欲しい、でもちょっと定価が高いので古本で安く手に入れられないなあ、って日々うろうろしておるのです。読みたい。という話。

 

はてなブログはブログのお題をランダムに設定出来る「お題スロット」なる機能があって、出て来たお題に沿って文を書く、なんてことが出来るのだけど、「今日のおやつ」ってお題が出て来て、あ、これええやん、なんて思ったけど流石にこのお題でこの文章はエグい気がしてやめた。と思ったけどやっぱりコレにしておこうコレでいこう